堺市内の小中学校で、児童・生徒がアーティストと一緒に芸術を体験する「さかいミーツアート」。
今回は、堺市内の支援級、5年生、6年生の児童たちと、美術家の水内貴英さんが制作した「中庭の大蛇」を紹介します。
会場の体育館に入ると、ビニールで作られた大蛇がお出迎え。
こどもたちは驚きながらも、ワクワクとした気持ちでいっぱいの様子です。
水内さんの自己紹介のあと、まずは「うろ覚えドローイング」をやってみます。
うろ覚えドローイングとは、こどもたちが描いてほしいものを提案して、水内さんが何も参考にせずうろ覚えの状態で、描いてみるというもの。
ピカチュウを描いてみますが、あれれ?知っているピカチュウとは違います。
それでも、なんだかおもしろい…!?可愛いかも!?
そう、今日は「失敗」はないのです。
間違えたって、それはそれで面白い!
そんな導入を経て、こどもたちは、いよいよ大蛇の制作に取り掛かります。
この大蛇は、以前水内さんが学校を訪問した際に、大きな中庭から想像を膨らませたもの。
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「中庭の大蛇」
広い校舎には、使われない場所があちこちにある。
入ってはいけない場所、誰も行かない場所、
見たことのないところには何がいるのか、本当は誰も知らないと思うんだ。
そう、僕がイメージするならば、
屋上には天文学者が住んでいて、6 年6 組はねずみたちの遊園地、
中庭の茂みには、車だって飲み込んじゃうような、
おおきなへびがいるんだよ。
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たくさんの画材から好きなものを選び取って、こどもたちは自由に蛇を装飾していきます。
あるところでは、毛糸の雨が流行ったり、
またあるところでは、出入り口に罠が設置されたり…。
誰かが描いた線に、また誰かが線を重ね、
各々でやっている事が自然と合わさっていきます。
約1時間の制作時間を、こどもたちは思い思いに過ごし、満ち足りた表情で終えました。
最後に水内さんは、
「みんな今日は、どんなことを勉強したのかな?」と問いかけます。
ガムテープの貼り方?図工の授業…?答えに困ってしまう子どもたちに水内さんが語りかけたのは、
「どうやったら面白くなるかな?と考えるのは、とても大事なんだよ」
ということ。
制作の中で、どうやったら面白く遊べる?どうやったら私がやりたいことができる?と一生懸命考えたことが今日の学びであり、これから生きていく上で困難に出会った時に、大切な力になる。
そんなメッセージは、こどもにとっても、その場にいた大人にとっても、じんわりと心にしみていきました。





